デルタバリアントがワクチン接種戦略に与える影響

これからお読みいただくのは、Klick HealthのLife (Sciences) After COVID-19シリーズです。このシリーズは、この世界的な健康危機の結果として私たちが予想する今後の変化や機会について、ライフサイエンスコミュニティに情報を提供し、インスピレーションを与えるために設計された専門家の視点のコレクションです。

COVID-19の世界的大流行の間、Klick ConsultingとApplied Sciencesのチームは、パンデミックの性質とそれがいかに進化しているかをより良く理解するために、複数の情報源から感染データを綿密に調査してきました。

世界的なワクチン導入中、当社のチームはデータの追跡に強い関心を寄せ、2020年12月1日から2021年7月30日までの1日あたりの症例数と死亡者数を192カ国から手作業で掻き取り、ワクチンが広く普及するにつれてその影響を理解しました。

分析A：症例及び死亡の経時的変化

まず、集団におけるデルタ変異体の出現が症例と死亡にどのような影響を与えたのかを理解したいと考えた。図1および図2は、症例および死亡を初回投与国と全投与国に経時的に分けたものである。

基本的に、初回接種戦略は、COVID-19の部分的な免疫を持つ人の数を最大化するために、できるだけ多くの人にできるだけ迅速に1回のワクチンを接種する公衆衛生戦略です。全量投与戦略は、できるだけ多くの人に、できるだけ迅速に全量のワクチンを投与することで、完全に保護されている個人の数を最大化することを目指しています。

これらの分析の目的で、ある国が初回投与国または全投与国に分類されているかどうかを判断する方法論は、以下の方法論および用語のセクションに記載されています。

図1で注目すべきことは、デルタ変異体の出現前の症例の変化における類似性と、その後の劇的な差である。初回投与戦略は、新しい変異体の前には理にかなっているが、もはやそれほど効果的ではない。図2では、症例率とは対照的に、全量投与戦略に従って、死亡率が常により首尾よく抑制されたことが分かります。これは、4月初旬にデルタ変異体の拡散が拡大した後に悪化した。

この分析でもう1つの重要な点は、デルタ変異体の増加による7月初旬以降に見られた症例の増加は、まだ死亡の増加につながっていないことである。

考えられる説明の1つは、死亡は通常、遅れる指標（感染が増加した後に死亡も増加するまでに時間がかかることを意味する）であるため、データにはまだ表示されない可能性があるということです。もう1つは、全量接種戦略が、感染した場合に入院や死亡を被る可能性が最も高い人々を予防接種（または破綻感染の場合は感染の重症度を大幅に低下）することで、集団全体の死亡数の増加を予防していることです。

図1—デルタ変異体の急速な増加により、全用量投与戦略は症例率の減少にあまり効果的ではなくなった

戦略間のワクチン接種率のレベルを比較するために、追加の解析を実施しなければならない。

図2—全量投与戦略国では死亡率が一貫して低下している

戦略間のワクチン接種率のレベルを比較するために、追加の解析を行う必要がある。